Activity 02ライフスタイルAI~ECSによる ライフスタイル自動分析

ウチの街、私が一番知っている!?地元目線 VS ミツバチモデル

地元目線 VS ミツバチモデル

地域経済の活性化のために、観光資源の開発は欠かせないものとなっています。
そして、観光客誘 致のターゲットは県内、県外、そして海外へと広まりを見せています。

地元に住み、そこをよく知る者だからこそ、自分の街を売り出すことができるのか?
それとも、 科学的なデータを基にした客観的な目線が必要になるのか?

その答えを探るため、栃木県、宇都宮市で実施された「ミツバチモデル」を用いた

大規模な調査の結果を見てみることにしましょう。

1、餃子だけではない宇都宮の観光スポット

栃木県が発表したところによると、県の年間(2015年)観光客数は約9,000万人となりました。市町別に見ると、宇都宮市が全体の16%となる1,400万人で県内では最も多くの観光客が訪れています。
宇都宮市というと「餃子のまち」のイメージが強くありますが、市の観光プロモーションを見ると、年を通してさまざまなジャズイベントが開催されたり、バーテンダーの競技大会多数の優勝者を輩出するなど、「ジャズのまち」や「カクテルまち」として、また、古賀志山周辺の自然を利用したキャンプやハイキング、クライミングなど、自然やスポーツが楽しめる町としても紹介されています。

栃木県 地区別観光客入込数(2015年)

2、宇都宮市での大規模調査

宇都宮市で、”ミツバチモデル(顧客満足度・移動態様複合調査)を用いた大規模リサーチを実施しました。
「地域資源の再発見、魅力ある都市型観光の開発推進」という狙いで、市内の小売店、ホテル、美術館、レジャー施設など123業種、238施設で調査票を配付しました。都市の持つ資源を顧客満足度指標で評価し、人々の移動実態と合わせて都市の新たなイノベーションを探る取り組みです。

主要な調査地点マップ

宇都宮市で、”ミツバチモデル(顧客満足度・移動態様複合調査)を用いた大規模リサーチを実施しました。<br />
「地域資源の再発見、魅力ある都市型観光の開発推進」という狙いで、市内の小売店、ホテル、美術館、レジャー施設など123業種、238施設で調査票を配付しました。都市の持つ資源を顧客満足度指標で評価し、人々の移動実態と合わせて都市の新たなイノベーションを探る取り組みです。<br />

ミツバチモデルは、都市の中を移動する人々を「ミツバチ」に例え、花 (施設)の間を移動して花の蜜 (満足度) を求める様子を分析して、個別施設や店舗の改善のみならず各種のエリア戦略策定のための基礎データを提供するフレームワークです。

ミツバチモデルは、都市の中を移動する人々を「ミツバチ」に例え、花 (施設)の間を移動して花の蜜 (満足度) を求める様子を分析して、個別施設や店舗の改善のみならず各種のエリア戦略策定のための基礎データを提供するフレームワークです。<br />

商品、サービス等に関する約30項目の評価を測定結果(100満点)を顧客満足度の指標として、回答者の居住エリア、訪問時間帯、対象施設の前後に訪れた地域・施設など人々の動態調査の結果と合わせて分析を行いました。

調査で使用した調査表

地域・業種間移動分析

商品、サービス等に関する約30項目の評価を測定結果(100満点)を顧客満足度の指標として、回答者の居住エリア、訪問時間帯、対象施設の前後に訪れた地域・施設など人々の動態調査の結果と合わせて分析を行いました。
多くの有益な結果が示されましたが、ここでは1例を取り上げてみます。

3、市内、市外の満足度の違い

市内、市外の満足度の違いを調べたところ、”スポーツ・自然”ジャンルで、ハイキング(古賀志山)について、市内の評価に比べて県外の評価が高い結果となりました。
当時、古賀志山のハイキングコースは、バス路線やハイキングコースの道標等の整備がなされておらず、市外の密かな愛好家のためのコースだったようでした。地元市役所の職員の方々に古賀志山の詳細を聞いてもあまり良く知らない様子でした。
この調査結果を受け、市ではその後バスやコースの整備を行い、今日では多くのハイカーが訪れるようになったそうです。

市内と市外の満足度

市内、市外の満足度の違いを調べたところ、”スポーツ・自然”ジャンルで、ハイキング(古賀志山)について、市内の評価に比べて県外の評価が高い結果となりました。<br />
当時、古賀志山のハイキングコースは、バス路線やハイキングコースの道標等の整備がなされておらず、市外の密かな愛好家のためのコースだったようでした。地元市役所の職員の方々に古賀志山の詳細を聞いてもあまり良く知らない様子でした。<br />
この調査結果を受け、市ではその後バスやコースの整備を行い、今日では多くのハイカーが訪れるようになったそうです。<br />

4、外国人観光客の人気スポットは?  

宇都宮での顧客満足度・移動態様複合調査は、日本人を対象としたものです。
一方、最近の外国人観光客の状況(栃木県)を調べました。
県の発表では、外国人観光客が増加しており、2015年には180万人の観光客となりました。
市別の観光客数をみると、世界遺産の日光東照宮や鬼怒川温泉がある日光市が外国人観光客の人気の中心かと思いましたが、宇都宮市の観光客数が増加し、2012年に日光市を押さえて宇都宮市がトップとなる結果となる意外な結果となりました。

栃木県 地区別外国人観光客宿泊数

5、まとめ

なぜ、日光よりも宇都宮の宿泊外国人観光客が多いのでしょうか。
理由の一つは、市内のとある居酒屋にあるようです。
その居酒屋は、宇都宮駅からタクシーで15分ほどという、決して便利とはいえない場所にありますが、猿のおもてなしが受けられる居酒屋として、連日欧米の観光客でにぎわっています。その珍しさに海外メディアの取材があったり、実際にお店に行った外国人観光客によるYouTubeやSNSの投稿で、瞬く間に情報が拡散され、さらに外国人が訪れるきっかけになったそうです。

古賀志山や居酒屋の例のように、地元では見過ごされている事が、県外や海外からの観光客にとっては魅力的な事があります。
科学的なデータに着目して客観的な目線で、地元の魅力を知り、適切な打ち出しを行うことが、地域経済の活性化につながると考えられます。

調査・研究データ

  • 宇都宮市観光動態調査